2005年 ロンドンからスイスへの旅

山口慶子

私たちはロンドンに2週間滞在し、その後4日間ジュネーブ(スイス)へ寄って帰国しました、日本からロンドンまでは約12時間かけて行きますので、ここ何年間はイギリスから2,3時間フライトすると色々な国へ行けますので帰国するときは3,4日位何処かに寄って帰ることにしました、今年は前から念願でありましたスイスへ行くことに決めました。スイスの何処にするかはとても迷いましたが、本を買って色々検討した結果ジュネーブに行くことにしました、決めたポイントはすぐ傍に有名なモンブランという山があり、美しいレマン湖(スイスでは3番目に大きな湖だそうです)が在り、街はファッション性に富んで、有名なブランドの店や個性のある店が多いと本に書いてありましたので、もし天候が悪くても買い物をしたり、色々な博物館や、時計の博物館等が近くにあるというので時間を無駄にしなくても大丈夫だなと思って決めました。幸運にも非常に天気に恵まれましたので博物館等に行くチャンスがありませんでした、着いた日は夕方に近かったのでホテルの周辺を散歩したり、お店を覘いたりしました。イギリスと違って街を歩いている人々が非常にファッショナブルな人が多く、フランスやイタリアが近いせいなのかな?と思いました、レマン湖に注ぐローヌ川には白鳥が沢山居ました、川の傍へ行くと魚の匂いがするのに魚がまったく見えず不思議な感じがしました、レマン湖の下は駐車場になっていてその工事をしたとき水道管が破裂して水が吹き上げられ、それが観光の名所になったとのことです、水の勢いがすごいせいなのか吹き上げられた水が高く上がって(145m)大変迫力があり、湖の中で大変印象的でした。滞在したホテルはレマン湖のすぐ傍にあり、そんなに大きくはありませんが中はクラシカルな家具や調度品等がマッチしていて雰囲気が良く、スタッフの人達もとても感じが良かったので、大変満足出来ました。着いた晩はせっかくスイスに来たのだからチーズホンデュを食べようと本で捜して、ホテルの近くに演奏を聞かせながら楽しく食事が出来るというレストラン(エーデルワイズ)に行きました、色々な楽器を使って演奏をしていましたのでそれはまあまあでしたが、チーズフォンデュが余りにも美味しくなかったので期待しただけに非常にがっかりしました。

次の日は観光でフランスのモンブラン(実際はフランスとイタリアの国境にあるそうです)いう有名な山に行きました。以前 ドイツに住んでいる夏目先生ご夫妻(ダンスの先生)と一緒にドイツからオーストリアへ旅行したことがありまして、その時スイス連山の横でゴルフをしました、その時の景色の素晴らしさや、朝ホテルの窓を開けましたらスイスの真っ白な山々が私の目に飛び込んできて、それは言葉に表すことが出来ない位神秘的で感動的でした、その思い出がずーとありましたので今回、モンブランをぜひ見ようと決めました。朝早くホテルのすぐ傍にあるコルナヴァン駅の前から観光バスでシャモニーにあるモンブランへと向かいました、日本人も4カップル参加してました、駅前をスタートして10分位走ると対岸にフランスの国境があり、そこでパスポートを見せシャモニーへと向かいました。しばらく走っていますと少しずつスイス連山が見え始めました、所々に流れている川は雪解けの水のせいなのか非常に流れが速くびっくりしました。1時間半位でシャモニーのの街に着きました、始めて見る景色なので夢中になって見ていたせいかあっというまに着いたという感じでした。シャモニーの街は小さなホテル、レストランやお土産を売っている店が沢山並び、街中が花で囲まれた可愛らしい街でした、登山口の駅はすぐ傍にあって、本によると夏の時期は観光客が多くケーブルに乗るのに時間がかかる、と書かれていましたが少し時期がずれたのか人はそんなに多く感じられませんでした、山の途中まで乗るゴンドラには40人以上乗って居たように感じました、ロープがゆれたり、下を見たりすると大丈夫かなととても心配になりました、モンブランは標高4807mあり、私達は3842mの所の展望台まで行きました、その上はエレベーターで頂上まで行きますがあいにくその日は動いてませんでした、北條先生はがっかりしたみたいですが私は少し高山病にかかったみたいに気分が変になり、少しふらふらしましたので頂上まで行かなくて幸いでした。展望台の外に出ましたら空気が非常にひんやりして冷たく、お陰で気分が爽やかになりほっとしました。外は万年雪を抱いた真っ白な鋭い山々と何とも言えない位美しい青空、其処に浮いてる綿のような雲でさえ全てが感動的で、モンブランに来て良かったとつくづく思いました。今回はツアーでの観光なので帰りは登山口の傍の駅で集合してジュネーブへ帰るというスケジュールでしたが時間が余り過ぎて、時間をつぶすのに大変疲れました。駅の傍にあるバーに入って時間をつぶすことにしました、ビールを飲んでお金を払おうとしましたら、其処はフランスなのでユーロで払って下さいということでしたが、私たちはスイスフランしか持っていませんでしたので店の人に聞いてすぐ近くの両替所へ行きましたら、なんと両替をするのに4割も取られ余りの高さにびっくりし、頭にきました。その晩は日本レストランに行きました、お寿司を握る板前さんがお客の座席(カウンター)から1m位離れているテーブルで握っているのでびっくりしました。味も余り美味しくなく外国での和食はこんなもんだなと思いました。

次の日はレマン湖でクルージングをすることにし、朝早くホテルの傍のチケットオフィスに行きました。私たちは4時間位(往復)のクルージングをリクエストし、チケットを買いましたが、ジュネーブはスイスといってもフランスに近いのでほとんどの人がフランス語を話します、多分売店の女性が勘違いしたと思われますが、レマン湖の定期周遊船のチケットを売ってくれました、(1周するのに10時間位かかると思われます)私達はてっきり観光の為のクルージングだと思っていました。ホテルの近くにイギリス公園というところがあり、其処から乗船し、レマン湖に出ました、レマン湖の周辺は別荘地に囲まれ個性的な家々が並び、各家々には専用の船のデッキがあり、所々にヨットハーバーがあってそれは羨ましい限りでした。4時間位乗っていましたが船がジュネーブへ戻りそうにないので困って船長さんに聞きましたら、まだまだ先へ行くとの事、私達がジュネーブへ戻りたいと言いましたらローザンヌという所で降りなさいと教えてくれ、降りることにしました(これは予期せぬ出来事でしたので少しあせりました)船長さんから教わったとおりローザンヌからすぐ近くにある地下鉄に乗り、ローザンヌの中央駅へ行きました、そこでトレィンのチケットを買いましたが其の時もフランス語ばかりですので大変苦労しました、何人かの人達に聞きながら私達が滞在している傍のコルナヴァン駅に1時間半位で着いた時はさすがにほっとしました。クルージングの途中で気がつき船を降りたことはとても良かったと思いました。でも予期せぬ出来事で偶然にも地下鉄と電車に乗る事が出き楽しい思い出が増えました。その後、街へ行き時計等を見ながらオールドタウン(石畳の坂道の街)へ行きました。本で紹介されている小さなホテルに隣接しているレストランへ行きましたらそこは路上にテーブルがセッティングされており、外で食事をしていました、最初はびっくりしましたが風が心地よく爽やかで匂いもこもらず、良いアイディアだと思いました、そのレストランだけでなく夕方になるとあちこちの路上にレストランがオープンし、大変面白い街並みに変わります、多分夏の短い季節を満喫する為だと思いますが、石畳の坂道の両サイドにはアンティックな絵や家具等を売っている店が多くとても趣きのある所でした。

とうとう最後の1日になりましたので私たちはゆっくりショッピングをする日にしました、スイスは時計で有名ですのでさすがに時計店が多く、見ているだけでも楽しかったです、可愛らしい鳩時計をお土産に買いました、今でも鳩がいい声で鳴いてます。最後の晩餐はある有名な時計店で働いている日本人の店員さんに紹介してもらい、ホテルから20分位歩いた閑静な所にある日本レストランに行きました、そのオーナーは2日目に行った日本レストランの創始者だと聞きびっくりしました、その店は本格的な和食を食べさしてくれ、味も大変好く満足致しました。あっという間に4日間が過ぎました、もう2度と来れないかなと思いますので走馬灯のように浮かぶ素晴らしかった思い出を残しておこうと思いました。