SHURABAの舞台セット

須田雅美

2009/7/21

16日(木)に小屋入り(劇場でのお稽古に入ること)し、場当たりとゲネプロ(本番通りお化粧も衣裳もつけて行うリハーサル)を2日間で仕上げました。

普通、場当たりって基本的には照明さんと音響さんのために行なうと言われていて、台本に従って演技をする役者さんに対してタイミングや位置を確認する作業をするのです。普通は衣裳やお化粧もつけ、要所要所で立ち位置や音のタイミングを決めていくみたい。ですが、井田さんの場合は止め通しみたいだって役者さん達がウラでぼやく…。

止め通しとは、あるシーンまでを通してダメ出しをしたり、小返ししたりするお稽古ですから、ほとんどの場合、すでに稽古場で終えているもののようです。でも、実際に劇場に行くと、セットや舞台袖の状況で立ち位置や動線が変わる場合も大いにあります。今回は特に二階建てですから、稽古場ではテープで示したり椅子や机は置いてあったけど、雰囲気はまるで違います。だから場当たりだからってただ歩くだけでなく、稽古場で仕上げてきた芝居をその環境でしようとすることで、照明や音響効果も本番に近づけることができるのです。変更された部分を含めて小返しをするので、予定の時間をどんどんオーバーしちゃったみたいでした。本番前夜のゲネプロが終わった時点でのダメ出しでは、若者達はほとんどの子がうとうと寝ちゃってました。

演出効果を考えてより良い作品にしようと交通整理する井田さんの気持ち…私はよく分かるなぁ。だって、ダンスもリハーサルでちんたら歩くみたいに踊ったら本番と全くポジションが変わっちゃうもん!しかもリハーサルで本番通りに踊ったとしても、本番ではどうしても位置が変わっちゃうぐらいなんだから、「リハからマックス」が私達のモットーです。

ところが、今回のフロアは踏んでビックリ!なんつーの?昔のキッチン?社交ダンスではありえないフロア!!クッションのきいたビニールクロスが2重になってるから、ヒールが埋まってしまい、ターンができな〜い!無理に回ったら、ヒザを捻挫ちゃうよぉ(>へ<)それに加え、信じがたいぐらい狭い…。畳3畳を横につなげたぐらいかな?でらせま(←名古屋弁で「とても狭い」)です。しかもセットのテーブル大小1つずつ、ソファ、ロッキングチェアが…北條組大ピンチの瞬間でした。井田さんは私達なら無理そうなことでもできちゃうと思ってるっぽいのよねぇ…。仕方が無いからなるべくヒールをつけないで踊ろう!ということになりました。これが非常に難しい(*_*;もともとヒールにバランスを置くわけではなく、上手く利用する事でスムーズに動くんだけど、特に回転系では回転をストップさせるときにヒールを利用しないと回転し続けちゃう。要するに止まれないの。今回のようなフロア環境ではヒールを下ろすタイミングが早すぎると、下半身が止まろうとするのに対して上半身は回転を続けようとしてしまうんです。結果…コケる…ぐらいならまだいいけど、捻挫の恐れが\(◎o◎)/!

とにかく、気をつけながらがんばりま~す!!

芝居「SHURABA」に関する詳しい内容は、
劇団たいしゅう小説家http://www.h4.dion.ne.jp/~tai-setu/をご覧下さい。