ぼくらの七日間戦争

須田雅美

2007/10/12

ついに終結した…恐ろしいキラー・ビーとの戦いが終わったのだ。

私達がドニーの家に間借りするようになって10年以上(!)毎回毎回、色んな事件やドラマが起こります。母屋の方の人の出入りもずっと見守ってきてる感じ。今回はニコルが去り、ゲイナーとミルコが泊まっていて、ボンゾが家の主ドニーと遊んであげる様子が、案外平和に見えちゃうな。ゲイナーとドニーはいまだに練習練習の毎日!わが師匠ながら、本当に頭が下がります。

朝は小鳥のさえずりで目を覚まし、お庭にはリスちゃんが遊びに来るし、夕方にはキツネの親子がひょっこり顔を出す。それをボンゾが追いかけて壁に激突してみんなで爆笑。そんな平和で自然がいっぱいのバーンズ邸…ところが今回フラットの方の住人は恐怖の中で毎朝を迎えていたのです。

起きてバスルームに向かう途中、家の形状通り斜めになった窓を自由に徘徊する黄色と黒の恐ろしい敵と遭遇し、「うわっ!」と寝起きの一声を発しながら窓を開け、そいつらを追い出す作業から一日が始まっていました。黄色と黒と言えば、鬼太郎のちゃんちゃんこ…ではありません。ハチです!ハチ!しかも可愛いみつばちハッチやみつばちマーヤなんかじゃない、その中でも恐れられていたスズメバチ!刺されたら死んじゃうような毒を持ったハチが、毎日、窓を閉め切っていてもどこからか湧いて来るのです。毎日のように2~3匹ずつ殺していたら、仲間を探しに来るのでしょうか?昨日は10匹ぐらいが窓にいて、しかも殺気立って攻撃的だったらしく、フラットにいたネギちゃんが、もうたまらず殺虫剤を購入し、殺して掃除機で吸い取ったというのです。全ての窓を閉め切っているのに…と再度全員で穴を探し、まずはバスルームの閉まりきらない窓の隙間をテープで塞ぎました。しかし、まだまだ出没…真上に蜂の巣があると思われる窓枠も全てテープで塞ぎ、これでひと安心(**;)と昼食をキッチンで取っていると、リビングにいたおきょうちゃんが「ハチがいる~!」と大声で叫びました。「なに~~(`◎´)」とおきょうの声の方に向かう勇敢な戦士アキラとアキジ…。「うわっ!本当だ!」「殺虫剤、殺虫剤!」「ま~ちゃん、掃除機のコンセントとスイッチを入れて!」「はいっ!」「こいつら結構強いよ!殺虫剤が効かない!」「うわっ、本当だ!」。とりあえず騒ぎは収拾し、アキラとま~ちゃんは撤退。アキジ戦士は「今日は暇だから、絶対にどこから出てくるか突き止めてやる!」と現場に張り付いた。しばらくすると「見つけた!ここだ!ここから入ってくる!」とアキジ戦士が声を上げるので現場に急行すると、メンディングした大きな窓枠ではなく、その横のすごく小さな穴から触覚がチョロリと顔を出したというのです。アキラ戦士も敵を確認。「ねえ、ハチと目が合っちゃった?」とおきょうちゃん。「いや、触角が見えただけ。でも絶対にここだ!」「よ~し、じゃあ塞いじゃおう。」とテープを貼ろうとしたけど、さんざん殺虫剤を吹き付けたので滑ってちゃんと貼れない…ティッシュでふき取ってから再度テープをクロスで貼り付けて補強しました。

それから数時間たっても敵が潜入してくる気配はない。どうやら私達人間の知恵が勝利したようだ。長かった…「ぼくらの七日間戦争」。

残りの2日間、静かで平和な朝をこのフラットで迎えたい。