WDC AL Disneyland Resort Paris Championships 2010 を振り返って

須田雅美

12月13日 雪が残ってたりして渋滞しちゃったら怖いから、早めにチェックアウトしてタクシーで空港へ。朝食は日本にもあるパン屋さんですがPaulで食べました。フランスで驚いたのは意外とコーヒーが美味しいという事。そしてこの日私が食べたパンオショコラは今回の旅の中で最高に美味しいチョコレートが入っていて、このコーヒーととても良く合いました。そして明先生が頼んだ朝食のフレッシュオレンジジュースの美味しかった事!あんなに味が濃くて酸味が少なく、そして粒っぽさは残っているけどサラッとしたオレンジジュースは本当に初めてでした。「もう一度飲みたい!」と自称『神の舌を持つオトコ』の明先生が言うんですから、よっぽどです。パリに行く方は是非!

さて、今回のWDC AL Disneyland Resort Championships 2010 にジャッジとして参加し、私達がもらったお金はいくらでしょう?なんとたったの600ユーロ=日本円にして約8万円(=_=)自費で渡航し、もらったお金がこれじゃ全く割に合いません。が、私達はとりあえずホッとしているんです。実は2年前「ディズニーランドパリでアマチュアリーグのコンペをやるんだけど、ジャッジしてもらえるか?」とドニーに言われ、「ドニーの為ならもちろん引き受けるよ」と答えていたのです。その後ドニーから何も言われなかったので
雅美「前にディズニーに来てくれって言ってたけど、行かなくてもいいの?」
ドニー「ジャッジ料ぐらいしか支払えないから、遠慮してたんだよ」
雅美「ドニー、水くさい事言わないでよ。私達は行くつもりで心の準備してたんだよ」
明「そうだよ、そうだよ!」
ドニー「本当か?どうもありがとう!じゃあアキかマーチャンか、どっちがやってくれる?」
雅美「私は南アフリカにジャッジに行ったから、今度はアキラにやってもらおう」
という会話があり、今回の参加となったワケだったのです。ま、私がジャッジをするのは想定外でしたけど、恩師のドニー大先生との約束を守り、彼を助ける事ができたので満足しています。

600ユーロの他にゲットしたのは、ジャッジする為に明先生が買ったエッフェル塔付きのディズニーのボールペン…日本の場合はマークシートなので鉛筆支給ですが、海外のジャッジでは自分でペンを準備しなくちゃならないのです。そして毎日ジャッジでも付けてなきゃいけなかったブレスレットの残骸。

競技会は、主催者と司会者は大会を盛り上げる為にすごく努力をしていたのが印象的でした。主催の3人組や大会会長のマーカス・ヒルトンはじめ審査員達も運営を手伝い、表彰台を準備して(!)表彰をしたり、表彰後のインタビューをしたりと大忙し。

特に運営で大切なエントリーや入場の管理、音楽やジャッジペーパーの回収、様々な準備はオランダのチームが大活躍していました。

<国歌を歌うオランダのスタッフ達>

そして司会者は誰も注目していない時でも舞台の上で踊ったり、コミカルなコメントを入れたり、ちょっとトラぶった時でも何かアドリブを入れたりして観客を喜ばせていました。音楽に合わせて歌うのは調子が狂うからカンベンして欲しいとは思ったけど…。 イブニングセッションでは全員にマラカスを配り、フロア上で踊らせたり応援に使わせたりしたのは本当に楽しいアイデアだと思いました。観客は「自分もこの競技会に参加している」という気持ちになるので、会場全体に不思議と連帯感が生まれました。

<観客もマラカスを持って踊ります>

選手達はもちろんの事、審査員だってノリノリでした!

<ジャッジ達もみ~んなノリノリです>

この競技会中、老若男女が朝から夜中まで踊り続けたワケです。みんな本当にくったくただったんじゃないかな?でも、みんなダンスが大好き!何か国の人々が参加していたのかなぁ…?ヨーロッパは地続きだし、フライト時間も短くて国内線並みに飛行機が飛んでいて参加はしやすいでしょうね。しかもソビエト連邦の崩壊以降は独立する国も多く、参加国数は20年前と比較にならないほど増えたのではないでしょうか。表彰式の時には優勝したカップルが在籍する国の国歌が流れるのですが今回は本当にたくさんの国歌を聞きました。ウクライナ、ロシア、イギリス、フランス、オランダ、イタリア…キプロス共和国の国歌は初めて聞きました。

あ、そうだ!最後にはリッカルド達とセルゲイ達のスペシャルデモンストレーションもあったんです!2組とも素晴らしいダンスを披露してくれたので私達は後ろから見る形になりましたが、観客として楽しむ事ができました。

<完全に観客としてセルゲイ達とリッカルド達のダンスを楽しみました>

セルゲイとメリアっていうのは一組で踊るとその個性が素晴らしく生きるカップル。スタイルが良く、ダンス界ではイケメンで通っているセルゲイ、そしてダンスとセルゲイを心から愛している事がにじみ出てくるメリアのルンバとパソは観客の心をギュ〜ッとつかみ、ため息の後に歓声を上げさせます。

<メリアは明先生が大好きです>

こんなカップルの後に踊るのはマジでキツイ。観客の気持ちがアッチに行っちゃってるのが分かるから。でも、リッカルドとユリアは小難しい振付けでもラテンのリズムをしっかりと刻み、見た目ではなく、コネクションやほんの小さな動きによってMan & Womanというイメージを見せてくれました。自分達を良く知っているな〜と感じさせる都会的なサンバと、美しいルンバを踊る姿をみて、同じプロとして「こういう人がチャンピオンなら納得できるよ!これからのラテンダンス界をよろしく( ̄人 ̄)アーメン」と心の中でお願いをしてしまいました。

そんなこんなだったディズニーランドパリでの競技会…You Tubeで2010 WDC AL World Championshipで検索すると色んな動画が見られますよ。

おまけ:セルゲイファンの貴女へ…今夜のオカズにどうぞ