和物

須田雅美

2007/10/10

今日から通常通りの生活です。朝起きてトレーニングをして、朝食、シャワー、今日はダンスのレッスンがないのでお洗濯、買い物、昼食、勉強、夕食、就寝。というスケジュール。現役時代は練習という行動がありましたが、以前は自由に使えたオールド・ラトリシアンズ・アソシエーション:通称ラトリッシュのスタジオも使えなくなってしまったし、一日のスケジュールには含まれなくなりました。ドニーが教えているダンススタジオに行く時は隅っこを借りて練習をしています。

ロンドンでは以前より日本食の材料も手に入りやすくなりました。日本食だけを中心に扱っているスーパーはロンドンの中心部であるピカデリー辺りに行かないと無いのですが、ちょっと郊外でも中規模のスーパーならサンドイッチと並んでパック詰めのお寿司も売っているし、おしょうゆや照り焼きのたれ、寿司キット(レトルトのご飯・米酢・醤油・海苔・わさびと、割り箸に簀巻きが入ってる!約1,500円也)なるものまで売っています。また、中華系や韓国系のスーパーに行けば、米、麺類、味噌、醤油、料理酒、みりん、ソース類、てんぷら粉、パン粉、スナック菓子やインスタント麺、豆腐に納豆やおでんの具…ありとあらゆる「和物」が手に入ります。そこで今日の昼食は明スペシャルの焼きソバでした。

何がスペシャルって元全日本ラテンダンスチャンピオンの北條明が作るというところでしょうか。何でも手に入るようにはなりましたが、野菜やお肉は現地の物…実際、産地はほとんどイギリス以外ですけどね。明スペシャルの焼きソバに絶対必要な物はキャベツとお肉。ところがこのキャベツには長年悩んできたんです…イギリスには数種類のキャベツが売られていて、ホワイトボール、グリーンボール、ちりめんキャベツ、ポインテッドキャベツ…色々試しました。っていうか、全部試したんです。この中で一番日本のキャベツに似ていたのは、一番最後まで敬遠していた「ポインテッドキャベツ」だったのです。だって変な形なんだもん。ポインテッドって名前の通り、尖った三角帽子みたいな形なんですよ(−−)。ある日、そのキャベツしかなくて、仕方なく買って使ってみたら「あらビックリ!甘くて美味しいね。日本のキャベツみたい!」。以来、お鍋にも炒め物にも我が家はコレを使っています。あ、お鍋に入れると甘くて美味しいんですよ。試してみて下さいね。それからお肉も、日本と違って塊で売る事が多く、薄切り肉っていうものが存在しないのです。北條章宏先生いわく、「薄くお肉を切る機械と技術がない」のだそうです。韓国系のスーパーでは焼肉用の薄切り肉を冷凍で売っていますが、近場で調達できないので、ポークソテー用のポークチョップを買ってきて小さく切るほかありません。でも面倒なんです…包丁は切れ味が悪いし。って事で、明スペシャルにはウインナーソーセージを入れる確率高し。薄切り肉ならベーコンは?って思われるかもしれませんが、ベーコンだとしょっぱすぎるんですよね。イギリスのは日本のベーコンと違って脂身の部分よりお肉が多いので、味が濃い…だからこれもお鍋の具材のレギュラーです。良い「だし」が出ますよ。

明スペシャルで使用したソバは、ちゃんとソースまでついている生麺のレトルトです。以前の物より麺が調理中に切れてしまわないように改良されていました。ソースはちょっと酸味が強いWorcetershire Sauce(日本のウスターソースの元祖ですね)をベースにしてあり、ちょっと甘みが欲しくなりますが、そこは大量の塩分でカバー。美味しかったです。

ごちそうさまでした。