よっちゃんのぶっちゃけた話
File 12


“独り言”


2001/7/9




 先日7月1日に学生の全日本戦があり僕も半年振りに学生の試合を 観に行った。学生の試合は普通、単科戦が多いが、この夏の全日本 は四種目総合戦でまさに真の実力が試される試合だ。僕が学生の 試合を観に行く目的は、一つは自分の指導方法が適切に機能して いるのかを見極めるため、もう一つは自分が教えている生徒に、 パワーを与えるためだ。昔自分もそうだったように、自分の先生が、 応援にくると心強いものであることを知っているから。

 一次予選が始まり、自分の生徒たちが出てきた。クリスチャンでも ないのに胸の前で小さく十字をきってしまう。自分の事以上に緊張 してなんにでもいいからすがりたい気分になる。彼らが踊りだすと、 ゾクゾクと鳥肌が立ち、その後に目頭が熱くなるのを感じた。つい 最近まで手取り足取り教えなければならない、例えるなら親鳥から えさをもらう小鳥のヒナのようであった彼らが、立派な一人前のダ ンサーとしてフロアーに立っている。その変身ぶりというか、成長 ぶりを目の当たりにして、これまでの僕の努力や苦労も無駄では なかったと実感できたからだ。なぜか自分の教えているカップル ばかり良くみえる。「今日はいいところまでいっちゃうんじゃないの」 と真剣に思いながら、自分の生徒ばかりみてしまう。一般的にこう いうのを、 “親ばか” というのかもしれないが、親ばか結構、自分 が信じてついて来た教師に認めてもらえなかったら、生徒のやる気 も失せるというものではないか。親ばかでいいのだ。

 僕はいつも生徒に、「成績は人がつけるものだから、それよりも いいダンスを心がけるように!」と言うのだが、その一方で、何か 縁あって僕に習うことになったのだから、競技会でもいい思いを させてあげたいと思っている。きっとどのカップルも今回の結果には 満足していないだろうが、少なくとも皆のダンスが僕に更なる努力 をしていくための大きなパワーを与えてくれたことを愛する生徒に 伝えたい。力を与えるつもりが反対に与えられるとは・・・ 四年生が引退するまであと五ヶ月あまり、悔いの残らぬようがん ばろう。

YOSHIAKI