平成19年8月6日〜27日
(ロンドンから南フランスへの旅)
山口 慶子



ロンドンへの旅たち
 
 昨年は英国のテロ事件、私のパスポート期限切れ等で大変な思いをしたロンドンへの旅たちでしたが、今年は全てがスムーズで、快適な旅たちが出来ました。

 8月6日(月)
VS901便で成田を立ち、同日の15時30分にヒースロー空港に着きました。日本とイギリスは8時間の時差がありますので往きは同日に着き、帰りの到着は翌日になります。ヒースロー空港は4つのターミナルがあり、その広さは広大で、それぞれのターミナルから飛行機が離着陸するのですから、空を見ると3,4機位が常に飛んでいて大変恐ろしい感じがします。今回は晴天に恵まれ、空が真っ青でしたので飛行機の作るジェット雲がとても美しく、恐ろしさより美しさのほうがまさっていました。

フラットの住人達

 私達が住むフラットは元 ラテン・チャンピオンだったユッカ ハパライネン(フィンランド人)の持ち家で、私達の他に1カップルと1家族(両親と子供)そして猫2匹が住んでいます。カップルの方は管理人を兼ねているプラッド&レナと言います。2人はウクライナの首都であるキエフからダンスの為イギリスへ来て、ロンドンの中心地に近い所でダンスを教えているとの事、週に2,3回位仕事をし、あとはダンスの練習やテニスをしたりして結構エンジョイしています。物価の高いロンドンでよく生活が出来るなとつくづく感心させられます。
もう1家族のご主人はポーランド人でダンスショップで働いています、奥さんはポルトガル人で歯科衛生士をしています、仕事のある日は朝 5時過ぎ位に家をでて行き、仕事から帰ってくると直ぐ家族の食事の用意をし、掃除、洗濯と大変働き者です。娘さんは学校の夏休みを利用してポーランドから遊びに来ていました。昨年は北條先生とバトミントンで遊んでいましたが今年は少し大人っぽくなったせいか余り寄ってきませんでした。
今年のクリスマスにはポーランドへ帰って家族一緒に住むといって喜んでいたのが印象に残っていました。
猫は2匹いますが、1匹は外に遊びに行っていて殆ど家に寄り付きませんが、もう1匹はとても良く躾けられていて、私達が食事をしていても絶対寄って来ませんし、大変おとなしいです。何時もリビングにある長椅子で寝ていますが、ブラッドさん達が夜遅く帰ってくる日は2人が家に近づいてくると、リビングの窓のところでジーと外を見て彼らを待っている様子はとても愛くるしく、私は犬のほうが好きですが、猫も可愛いなと思いました。


渡英第1日目

 今日はレッスンがない日ですので、朝7時から40分位ジョギングをしました。

今回大変残念だったことは今までイギリスに行くと毎朝ダンスの練習をして1日のスタートを切りましたが、その練習場が使用出来なくなり、運動不足になってしまうので、毎朝ジョギングをすることにしました。
ロンドンの朝晩はとても涼しいので爽やかな空気と少し冷たい風が心地良く、ジョギングをしていても汗をかきません。
昼間晴れている日は25度位になり、それなりに暑いですが湿度が少ないので過ごしやすく避暑に来ているようです。
ジョギングの後は朝食を食べ日用品や食料の買出しに出かけました。毎年ロンドンへ行くと必ず行くセンツベリーという大きなスーパーマーケット(私達が渡英し始めの頃は製紙工場でしたがある時大火事になり、その後 今のスーパーマーケットになりました)と日本食品を扱っている店で「あたり屋」、昨年迄は三浦屋といっていました。キングストンという街にあり、以前より内容が良くなり品数も豊富になりました。特に魚類が増え寿司もありますので外人(私達が外人かな?)の人が買っていきます。
すべてが大変高いので今年は少し日本食を控えめにしようと決め、私はご飯が好きですが、朝はパンにしました。


イギリスのダンス事情
 
ピーター・マックスウエルがオーナーのラテンダンサーのメッカ セムリーダンススタジオ

 今年もリチャードとジャネット・グリーブにレッスンを受ける為、スクールのあるキングストンへ行きました。
ダンスのメッカであるイギリスでも個人でスクールを持っている先生が少なく(日本とは大きな違いです)チャンピオンクラスの先生方でも殆どが共同でスクールを経営しているのですから、いかにイギリスのダンスビジネスが厳しいかが伺われます。私達が英国へ行きだした頃は大変アマチュアの素晴らしい選手が多く、イギリスへ行くと毎晩 選手の為の練習会があり(トップのプロもアマも一緒に練習をしていました)私達も練習をしたり、又他のカップルの練習を見るのが大変楽しみで、引退した後も毎年イギリスへ行くと練習会を見に行っていました。とても勉強になり参考になりました。最近は練習会を見に行っても余り参考になる選手がいないので、足が段々遠のいてしまいました。

話は変わりますが、レッスンを受けている時に「最近はイギリスの選手が少ないので寂しい」とリチャードさんに言いましたら、リチャードさん曰く、イギリスもジュニア、ジュブナイルの選手は多くいるが、指導しているコーチャーが選手を手元から流出しないように大きなコンペに参加させない為、選手が途中で止めてしまい育っていかないといってました。又 日本の選手が英国で活躍する為にはどうしたら良いかと聞きましたら、日本もジュニア、ジュブナイルの時からスタートしていかないと難しいといっていました。ロシアではスクールでダンスを教え、小さな時から育てているので現在のように多くの素晴らしい選手が生まれたのだといっていました。同じような事をアンソニー ハーレーさんも今はロシア、中国が大変伸びてきたと言っていました。
日本も以前よりはジュニア、ジュブナイルの選手が多くはなりましたが世界から比べるとまだまだという感じです、スクールで教える事は大変良いことだと思いますが、ダンス界全体で育てていくことをもっと考えていかないと難しいかなと思いました。


イギリス屋が無い

 8/11(土)
今日は1年振りにセントラルロンドンに行きました。イギリスは5年後にオリンピックが開催されるせいか、あちこちで工事をしていて新しいビルやマンションが軒並みに建ち、それもガラスを使用したビルが多く、イギリスの古い歴史を感じさせる建造物が段々なくなってしまうのではないかと日本の事ではないのに心配になってしまいました。
私達はまず三越へ行きました。過去には高島屋、伊勢丹、そごうがボンドストリートにあり、日本のデパートも凄いなと思いましたが、バブル崩壊後は三越だけになりました。

三越の裏にある駐車場に車を入れました(駐車料金は2時間で9ポンド、日本円で2,250円 高いですね)三越の中をチラッと見て、有名ブランドの店が建ち並ぶボンドストリートを通過し(イギリスは物価が高いので買い物はしません)日本航空が経営している店で、日本の観光客がおみやげを買ったりするのに必ず寄る店「イギリス屋」へ行きました。なんと「イギリス屋」は無くなり、新潟の物産展のような店に変わってしまいました。多分 日本航空の経営削減と英国の物価が高い為観光客が余り買わなくなった為ではないかと勝手に想像してしまいました。私達が初めて渡英してから必ず1回は寄る店でしたのでとても残念でした。
物価が高いということで一番ビックリしたことは、地下鉄の値段です。ピカデリーからハロッズ(デパート)のあるナイツブリッジへ地下鉄で行きましたら、なんとたった3駅で1人が1,000円かかります、昨年より高くなったような気がします、日本でしたら160円位だと思いますが?ちなみにガソリンは1リッターは1ポンド(約250円)です。


ロンドンの天気

 8/14(火)
今日でロンドンに着いてから9日目、今まで天候に恵まれ毎日が快晴でしたが今日は朝から雨、イギリスは1日の中に四季があると言われていますが、晴れている日は25度位迄に気温が上がりますが、今日のように雨になるとあっというまに10度位下がってしまいます。自動車のエアーコンが暖房に切り替わっていたのにはビックリしました。又雨が降ると街全体がひっそりとして暗く、晴れた日とは大きな違いです。
晴れると公園やコモン(囲いの無い公園)に裸に近い格好で日焼けを楽しんでいる人が多く、歩いている人も太陽に当たるため男性は上半身裸、パブでは昼間から店の外にあるテーブルで多勢の人が太陽を浴び、ビール等を飲み、ワーワーと大変賑やかです。


リチャードさんの素晴らしいレッスン

 私達はイギリスに行くようになって32年になります。その間多くの素晴らしいコーチャーにレッスンを受け、沢山の事を学びました。ここ6年位はリチャードとジャネットだけにレッスン受けています。リチャードさんは日本語が達者ですので大変質問がしやすく、理解し易いので助かります。又 とても勉強家でレッスンを受けるたびに何時も感心させられます。
今年はダンスに応用できると言って、イタリア人がアテネのパンテオン神殿から発見した計算方法で「ゴールデン プロポーション」という言葉を教えてくれました。絵画や音楽、ダンスなどにも参考になる数値だとの事、とにかく頭が下がります。又 リチャードさんは5歳の時から現在までピアノを習っているとの事、音楽についてもこと細かく指導して下さいますし、ジャネットさんは女子に対してとても細かく又 的確にアドバイスをしてくれます。毎年短期間ですがレッスンを受けるたびに指導者として常に勉強をしている姿勢が私達にとってとても刺激になります。人を指導する事は自分達が常に勉強し続けなくてはいけないということをリチャードさん達のレッスンを受けるたびに痛感致します。


夢のコートダジュール
 

 私達は今回 イギリスでのレッスンを終え、日本へ帰る前のショートトリップとしてコートダジュール(南フランスとイタリアをつなぐ海岸)の中にあるニースとモナコへ行きました。コートダジュールはスコットランド人の医師がここの気候があらゆる病人にとって治療的効果があり、海水浴には疲労回復の効果もあると言ったことが人々の心を刺激し、コートダジュールを多勢の人が観光地として利用するようになったとガイドブックに書かれてありました。

 

ニースはコートダジュールの中心都市で、美しい海岸の観光都市として観光客が多く、海岸沿いのプロムナードには椅子に腰掛けてのんびりと太陽を浴びている人、ジョギングをしている人、泳いでいる人は少ないのですが、ホテルとジョイントしてビーチで営業しているレストランのそれぞれに特徴のあるパラソルの下で黒く日焼けしている人が大変多く、夏の終りを満喫していました。夜になると路上にテーブルがセッティングされ、爽やかな空気の中でディナーを楽しんでいる人々で大変賑わっていました。
ここはフランスなのにイタリアに近いせいか殆どがピザやパスタ等を出すイタリアンレストランが多いのにもビックリしました。


 私達は二日間、半日観光をしました。
私達のガイドをしてくれた女性はイタリア人ですが、日本の徳島(四国)に6年間住み、徳島の男性と結婚して、ご主人の希望でニースに住み、2人で観光のガイドをしているとのこと、大変日本語が上手なので助かりました。



 第1日目はエズ村、グラース、モナコの順で観光をしました。
エズ村は大変険しい石山の上にある小さな集落で、そこは山の途中まで自動車で行き、その後は石段を登って頂上に行きます。途中は狭い道沿いに石を削って作った小さなお土産屋、レストラン等が並んでいました。又 頂上近くにはサボテンが沢山ある熱帯植物園があり、見晴らしのよい頂上へ行くと、そこには3人の美しい女性のモニュメントがあって、不思議なアンバランスさが見る人を楽しませてくれます。



続いてグラースという街の中にある香水工場に行きました。
この街も香水の街として、又香水工場も世界的に有名だそうで、街には香水を売るお土産屋が沢山ありました。初めて香水を作る過程を見学しましたが、ブランデーを造るのではないかという感じでした。余りにも種類が多いのと匂いが凄いのとが香水工場の印象でした。

最後は世界に有名なモナコ(モンテカルロ)へ行きました。モナコは1つの公国として成り立ち、フランスに対しては関税なし、独自の切手を発行しているが郵便組織はフランスに依存、独自の通貨を有しているが、それはパリの造幣局で造られているという不思議な国です。

 

モナコの国に入るとガイドさんが私達にモナコの有名なカーレースと同じコースを走ってくれました。スピードは出せませんが同じコースを走っていると思うと少し興奮しました。すると突然ビックリするような夢のような街に入りました。そこはモナコの中心地で、ホテル、カジノ、車、マンション 全てにため息が出てしまう位の豪華な街でした。日本人も何人か住んでいるとのことで大変羨ましかったです。又 モナコの海岸は人口で出来た砂浜(ニース等多くの海岸は砂利で出来た海岸)なので、リッチな雰囲気の人々が砂の上で日焼けを楽しんでいました。
街の中を走っているとあらゆるところにグレース王妃(アメリカの女優で大変美しい人です)の写真が飾ってありました。今年はグレース王妃が亡くなって何年か忘れましたが記念の年のようです。

話は違いますが、イギリスではダイアナさんの10回忌で、有名なデパートのハロッズにはダイアナさんと共に無くなったハロッズ経営者の息子と一緒にモニュメントになって飾られていました。

 ハロッズにあるダイアナ妃のモニュメント

 2日目はコートダジュールの中でも最もエレガントな街だといわれているカンヌに行きました。ここは有名な国際映画祭が開催されるところで、会場の正面にある階段には赤いジュータンがひかれ、又 階段を下りた周辺の石畳にはスターの手型がある銅版がありました。

 

余り多すぎて誰なのか全然わかりませんでしたが、よくテレビに映る場所なので観光客が多く大変賑わっていました。
そばにある海岸もモナコと同じように砂浜の海岸で多勢の人が夏を満喫していました。



会場周辺には大きなホテルとブランドのお店が並びモナコほどではありませんが、リッチな街という感じでした。

次に行ったのはシャガールの絵が多く飾ってある寺院で、ここは今まで見た派手さは全く無く、しっとりと落ち着いた寺院で私達も一息ついた感じです。
最後に観光したところは寺院の近くにあるサン・ポール・ド・ヴァンス(ガイドさんは日本のトイレの洗剤 サン ポールと名が似ていると笑っていました)という所で、そこは城壁に囲まれた岩盤の上にある中世の街で多くの芸術家、特に画家達に愛された街だと言われ、そのせいか迷路のように曲がりくねった細い石畳の道には素晴らしい絵画、彫刻等を並べてある店が軒並みにあり、時間の経つのを忘れそうでした。



 今年も楽しく、素晴らしい思い出に残る旅が出来ました。
1年 1年、年齢を積み重ねる毎に、又頑張って来年も素晴らしい旅をしたいと思っています。