須田雅美

2008/10/20

ちょ~っと前になるけど、今年の夏休みは美味しい物を食べに出掛けたりしたので、「グルメ日記って感じのブログでも書こうかな?」と写真をたくさん撮っていました。
でも私のグルメ日記なんて読んだって面白くないし、そういえば普段はたいして美味しい物を食べないぞ…と思って、結局ブログを立ち上げる事はしませんでした。
でもどうしても紹介したい…美味しかったものを。ってなわけで、今回は「鰻/うなぎ」です。

「一色産の鰻」の偽物が問題になったり、盗まれちゃった事件を覚えていますか?
名古屋出身の私は、一色産が美味しいなんて意識した事もありませんでした。
須田家では鰻がお夕飯のおかずになる事や、学校に持っていくお弁当がうな重って事も多く、身近なメニューだったし、鰻ってあの蒲焼のタレの味が美味いんであって、臭みが無い食べやすい魚の一種ぐらいにしか考えていませんでした。
関西と関東では調理の仕方が違うっていうのも「面白いなぁ…」ぐらいの感想で、あまりカリカリだったり脂っこくなければ良いというテンションでした。
過去に数軒の「鰻の有名店」で頂いた事がありますが、どれもその時は「うまい!!」と思っても、最終的な印象として残るのはタレの味っていう事がほとんどです。
でもその中で特に美味しかったのは東京下町の割烹料理屋さんで食べた天然鰻。
このお店は相当こだわっていて、店先の水槽の中にいる鰻をその場でさばいて蒲焼にするから時間がかかります。
ご飯もその鰻に合った専用のお米と水加減で炊くほど。確かにここは美味しかった。
あんな鰻は食べた事が無い…ふわふわしていて、しかもアッサリして、白身魚を食べているような感覚でした。
それから「名古屋、鰻」とくれば「ひつまぶし」ですね。でも実は私、ひつまぶしって意外と最近になってから初めて食べたんです。
アレは美味しいし楽しい!まずはそのまま鰻丼として、次は薬味をかけて、そして最後にはお茶漬けにして…という3種類の食べ方をしてフィニッシュするのですが、私はこれを何度も繰り返したくなっちゃう…。
普段はあまりご飯を食べない私も、この食べ方だとお腹がはちきれそうなぐらい食べてしまいます。

さて、今年の夏に私が食べた鰻は「!!濃い!!」の一言でした。
我が家から車で山の方に向かって約1時間ぐらい走った、川遊びができるような小さな町にあるお店は、開店前から行列ができるんです。
私達家族が到着した時はちょっと遅れたので開店直後には入店できず、外で待つ事40分。
店内はどうって事ない田舎の食堂っぽい雰囲気で、椅子席と座敷席で30人も入ったらいっぱいになるようなお店。
メニューも鰻しかないから、蒲焼、お重、どんぶり、白焼きぐらい。蒲焼定食を注文して周囲を見ていると、運ばれていく蒲焼はとても濃い赤茶色。
ご飯が必須!ってカオしてるなぁ…お〜う、やっぱりね…でもあの人、あんなにご飯食べたらメタボに拍車がかかるよ…と人々を観察しながら15分ほどたって家族全員の分が運ばれてきました。
いかにも濃い!って感じは予想を裏切らず、ちょっとカリッとしたところも「余分な脂、落ちてます。」って感じるから、変な言い方かもしれないけど「安心」する。
白飯に執着しない私だけど、濃いのに意外とサラッとしたこのタレは、ご飯と一緒に食べたくなりました。

鰻料理は日本だけじゃなくて中華にもフレンチにもあるけど、やっぱり蒲焼が一番!