ブラックプールダンスフェスティバル'99結果報告

北條明&須田雅美

1999/6/8

みなさんお待たせ!ブラックプール情報第2弾・・・というか、結果報告です。6月2日(水)に行われた全英プロフェッショナルラテンオープン選手権ではベスト24に進出するときから単科戦になり、私達は4種目がベスト24まで進みました。残念ながら全種目ではありませんでしたが、日本人ではこれが最高の成績で、次いで楠組が3種目、布川組が1種目ベスト24に入りました。私達の出来はどうやら良かったようです。なぜならとーっても正直でコンペ中だろうがなんだろうが容赦無くダメ出しをするドニー先生が「とても良い」と珍しく誉めてくれたからです。ゲイナーも来ていて「とてもフリーに踊ってていいわよ。」と明を誉め、ドイツ人のヨルゲンという先生は「スパイシーな感じですごくいいよ。」と個性的なコメントを下さいました。どういう意味かとドニーがたずねると、「スピードがあってキレがあって、ハジケてる。」だって・・・山椒みたいだね。小粒だし・・・と思いました。他にもラルフ・レピーネ氏やオリヴァー・ヴィッセルテルホルン氏、マーカス・ヒルトン氏にまで「以前よりソフトになり、上達したね」などとと誉めていただき、準決勝にも進めなかったけれども次回の競技会に向けての励みになりました。

今年のプロラテンは1予選目から話題の選手が目白押しで、観客の方もファイナルまで目が離せないといった素晴らしいコンペでした。まずは世界のファイナリスト3人:ブライアン、アラン、ポールがそれぞれ昨年と違うパートナー;カルメン、セレナ、カリーナを引っさげて登場すれば、昨年度のアマチュアファイナリストのホルガ・ニーチェと今大会からターンプロしたアマチュアチャンピオン:マイケル・ウェンティンクがフレッシュに対抗し、加えてこの前号外でもお伝えしたルイス・ヴァン・アムステルが久しぶりにダンスフロアーに立つ・・・ウィンターガーデンは1次予選目から興奮の渦につつまれたはずです。私達は自分達が踊っている間は集中していたため、他の選手にあまり注目することはできませんでしたが、ベスト48の時点でフロアーに出て行った時、ファイナル、セミファイナルの常連組がかなりいて、「これはかなりキビシイぞ」と気を引き締めなおしました。一緒に踊っていて、かなり「存在」を感じたのはホルガー・ニーチェ組でした。セミファイナルは場所がなかったので観れなかったのですが、昨年は全種目セミファイナルに残った選手が2組楽屋で肩を落としている姿を見て、ドニーが言ってた通り、本当に今年は厳しい年だったんだなぁと実感しました。(ドニーに言われた時は半分なぐさめだと思ってたので・・・) ファイナルはちょっと高いところによじ登って(座席がないので)、フロアーの半分だけですが観ることができました。ファイナルともなると観客の興奮もピークに差掛かってきます。客席は国ごとにブロックで分けてチケットが配布されているため結託しやすいせいか、自国の選手が近くを通過するとものすごい応援になります。特にイタリアとドイツはまるでここはサッカー場?のような勢いでした。観客の中にもアランとブライアン、ポールの三つ巴の行方を見届けようとする人達、新しいファイナリストのホルガーのアグレッシブな踊りに夢中になる人達、プロ入り初コンペで4種目もファイナル入りを果たしたマイケルのフレッシュでハッピーなダンスを楽しむ人達、自分達の応援しているラルフ・ミューラー組がなぜ2種目しかファイナルに入れないのだろうと悔しい思いで観る人達、そして前評判では優勝確実と言われていたユッカ・ハパライネンを見守る人達・・・いろんな人々の思いで、会場ものすごい熱気になります。このファイナルが終わったとき、観客全員が総立ちとなり、スタンディングオベイションで選手達をたたえました。結果はユッカが全種目1位の完全優勝!ダンスには良いテクニックだけでなく、二人の調和が絶対に必要であるというお手本になるような戦い方でした。そして三つ巴で勝利を得たのはポール・キリックでした。彼はジャイブ以外すべて2位につけるという快挙をなしとげました。観ていても他の二組よりもパートナーシップが長いだけあって、安定して二人で踊っていました。ブライアンは練習会で見ていた通り、カルメンとの動きがちぐはぐでポールに及ばずジャイブのみ2位であとは3位でした。アランとセレナは人の目をひく振り付けで挑んだ姿が私達は良いと思っていたのですが、スタミナを無くしたのかファイナルではバランスがあまり良くなく、新しい振り付けも逆効果となってしまったようでした。この後ホルガー、マイケル、ラルフという結果となり、今年もブラックプールが終わりました。来年はどんなドラマが生まれるのでしょう?・・・なーんて他人事じゃぁないのです!私達もそのドラマの出演者になるんだから!!!

雅美のロンドンレポートはひとまず休憩です。また次の機会をお楽しみに。日本インター、がんばりますので応援して下さいね。
AKIRA&MASAMI